こんにちは。大人かわいい動物ジュエリー作家のさちこです。
なんと素敵なことにこの度頂いたオーダージュエリーは
アラウンドセブンティー(70歳前後)のカップルのペアリングでした♪
ホクホクしちゃう♪
制作風景はyoutubeでどうぞ☆ https://youtu.be/078CSaMuPxg
この地金を使うために、吹場を新設
彼氏さんが持っていらしたK18ゴールドのチェーンを溶かして
お揃いのペアリングを作りたいというオーダー。
私はこれのために、吹場を新設しました!
新設といっても、愛机『小次郎』の上に収まるA4サイズくらいのものですがw
同じ地金を使うのは難しい・・・
一般的に業者さんでは、沢山の鋳造品を一度に鋳造するので、
今回の様な『このチェーンを溶かして、その地金でリングを作る』というのは
- 量が足りるか
- 地金の質は保てるのか
- 予期せぬ何かが起こるかも などなど
とにかく、なかなか難しいのです。
業者さんへ持ち込んでも、受け付けてくれないことがほとんど。
私も当初は、難しいと考えて
チェーンを売り、そのお金で新しくK18を仕入れ、・・・
という流れになるとお話ししていたのですが、
やっぱり少し残念そうでした。
む~ん。
ちゃんとした吹場さえあれば、私にできること!
目の前の人を幸せにするがモットーの私!
これは、いい機会だ!
とばかりに、
小物を溶かせる小さな吹場を作ることにしたのです。
こちら↓
広い場所がなければ無理と思っていましたが、
やればできるもんだなw
ギリギリを責めると難易度UP!溶かす地金の量に苦戦
チェーンを全部溶かしてしまえば簡単だったのですが、
この後に
残ったチェーンで、何か作りたいかも♪
というお話しもあったので、
なるべくギリギリを責めることにしました。
溶かしてリングにするまでが、久しぶりだったこともあり
なかなか苦戦しました~
リングのサイズから、重さを割り出して必要な量を調べるのですが
その分だけでは当然、足りなくなります。
なぜかというと、
チェコ皿(スコーリ)というお皿に入れて、火を当てて溶かしていくのですが、
これをあけ型という鉄の型に流し込む際に、
どうしてもチョコ皿に残ったり、あけ型からはみ出したりするからです。
腕次第という事もありますが。
なので、ギリギリで攻めると、冷え固まり金塊になったときに、
地金の量が足りない!なんてことになりかねません。
上手くあけ型に流し込めて、地金の量が足りていたとしても、
そこから、今度は整形の工程に進む中で、
リングにしてロウ付けする際や、幅や高さを整えたりする際に、
どうしても削らないといけないので、
やっぱりギリギリだと、足りなくなってしまいます。
だから、それを考慮した十分な量の、ギリギリを攻めていきましたw
久しぶりに金属を溶かして金塊を作りましたが、
やっぱり金塊になるのを見るのは楽しいものです☆
ターミネーターの敵役のロボットが、溶けるシーンを思い出しますね。
金属は液体です♪
ボリューミーでアラセブにぴったりの素敵なリングに
リングのデザインを決めてもらう際に
サイズゲージのリングや、持っているリングなどを参考にして、
しっかり検討してもらいました。
彼氏さんは、サイズゲージと同じ7㎜幅を希望されました。
これは結構な大きさ。7mm幅のリングは初めて作りましたw
彼女さんは、試作リングを試してもらって、
最初の希望より、1㎜幅を広く、高さを1㎜低くと希望されて、幅3㎜に。
両方とも、K18ゴールドの質感が映える、
ボリューム感のあるしっかりとしたリングになりました。
年齢を重ねられたお二人の手に、とても良く似合います。
私もアラセブになったら、作り直そうかしら♪
これを機に、私の創作活動の幅がまた一つ広がりました。
とても喜んで頂けたので、
本当に、挑戦して良かったです。
例えば今回で言うと、『目の前の人を幸せにする』というような
自分の芯をしっかり持ったうえで、
いい意味で『流される』こと。
自信のなさやめんどくささなどから来る『不安』は、
ひとまず横に置いといて、
自分の世界が広がりそうな、
これを乗り越えれば、さらに成長できそうな、
でもちょっと怖いことも、
良いご縁があったならば、とりあえずやってみる☆
それも、私の幸せ哲学。
これだから、ハンドメイド作家はやめられません♪
ではでは
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